池田小学校事件以来、全国で学校における犯罪件数が、平成14年度で4万4千件で、殺人・強盗などの件数が96件と年々、増加傾向をたどっています。毎日のニュースを見ていましても、小さな子供達に対する凶悪な犯罪や、一般家庭においても、組織犯罪も含めた強盗殺人が増加している今日、学校にも自分達の安全は自分で守らねばならないという機運が高まってきました。 |
刃物を持った暴漢に対して、素手で戦うということは、大変、危険であり、また、防ぎきれるものではありません。暴漢に近づくことなく、警察官が到着するまでの間の、時間をかせぐという面から大変有効なことから、全国の学校でも、最近は刺股や催涙スプレーを装備するところが増えてきました。 |
警察官が到着するまで、最低でも15分、20分は掛かります。この命にとって一番大事な時間から子供達や先生方の身を守らねばなりません。 |
これから、ご説明する刺股と催涙スプレーの仕組みは、わずか侵入より十数分の間に事件が起きてしまう恐ろしさを目の当たりにし、悲しくも一刻の時間の猶予も無い現実を踏まえて、子供達を二度と悲惨な事件に巻き込ませないという子供を持つ親達と先生方が形にするべく、立ち上がって、一緒に作り上げたものです。 |
これはまた、子供達を守ると同時に、自分をかえりみず勇気を持って立ち向かって下さる先生方の貴い命をも守って頂きたいというものです。そういう先生方への感謝の念と先生方自身の身の安全への願いをも形にしたものです。 |
いざといったときには、警察を呼ぶのが精一杯で、その間も暴漢は刃物を振り回して暴れているという状態を想定した場合、誰がそれを止めて、子供達を守ってやれるのでしょうか。また、立ち向かって下さる先生方の身をどのようにして守ればいいのでしょうか。しかも、大事なことは、こういう暴漢は素手では襲って来ないということです。暴漢は、必ず、刃物など、何らかの凶器を持っていることを覚悟して立ち向かわねばなりません。 |
刺股などは、職員室や倉庫に保管されているのが通常ですが、いざとなった時、ほかの先生方を呼ぶことすら出来ないような緊迫したあわただしい状況の中で、誰が、どのようにして、この道具を現場に持ち寄れるのでしょうか。 |
そう考えた時、催涙スプレーや刺股は、いつでも手に取れる学校の廊下の各所に配置されていなければ、間に合わないのではないか。これらの疑問と池田小学校のいたましい事件を省みて、いつでも手に取れる手近な場所に設置しない限り、本当の意味で役立たないのではないかという強い危機感から、このように刺股や催涙スプレーを子供達のいる教室や廊下に設置するという形が生まれました。 |
緊急事態を察知した先生方が、瞬間にその場に有る刺股と催涙スプレーを持って、現場に駆けつけて頂きます。 |
暴漢に対して、出来るだけ多くの先生方で、立ち向かい、その間に子供達を避難させて頂くというものです。 |
ところが、いくら子供達のそばに身を守る道具を備えると言いましても、いかにもものものしい逮捕道具では、子供達が伸び伸びと明るく育つべき場所にはあまりに不似合い過ぎます。 |
そこでみんなの智恵を絞り、考え出されたのが、この刺股と催涙スプレーの姿です。廊下のインテリアの一部として、整然と並んでいても何ら邪魔にならない。しかも、子供達にも違和感がなく、学校としての楽しいディスプレイインテリアとして、その場を引き立てているかのように配置されていなくてはなりません。 |
1本、2本では、探している間に拡大してしまいます。いつでも、どこにでも在る状態でなくては、緊急時のあわただしい中で、道具を探し回る余裕すら無いのが現実です。出来るだけ数を配置し、通報を聞きつけた先生方がね身のまわりに在る道具を持って駆けつけるというものでなくては間に合いません。その為に、来住小学校では、いざとなれば、各所から取り外されて20本もの催涙スプレーと刺股がたちどころに現場に持ち寄られて、暴漢に向けられるようになっています。 |
現実の事件が起きた時は、真っ先に先生方が、子供達を守る為に暴漢に立ち向かって下さるのですから、その時に先生自身の身も安全に守って頂けるようなものでなくてはなりません。 それには、出来るだけ多くの先生方が持ち寄って頂くことにより、みんなで暴漢に対して威圧を与えると共に、武器による防御壁を作るというものです。 また、ただ、設置するだけでなく、防犯訓練を行い、対処する為の訓練を定期的に行わねばなりません。 たった一人で立ち向かうということは、大変、負担が大きすぎます。出来るだけ多くの先生方により、包囲し、対応することで、警察官が到着するまでの命にとって一番大事な時間を生きのびて頂きたいというものです。 |
では具体的に暴漢撃退用として、本質的に求められる刺股・催涙スプレーのイメージを順次、映像を追ってご紹介します。 それでは、今から、この刺股や催涙スプレーの詳しいご紹介と使用方法についてご説明させていただきます。 |
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さすまたのコンセプト紹介ビデオ 実際に約12分間のビデオ映像を見ることが出来ます。 |
長崎県の全日警長崎支社の田中健一様が、子供達を守る為の「防犯訓練」を 行って下さっています。田中様の詳しいHPページをご紹介します。 |
このページは、長崎県にお住まいで、地元長崎県の保育園を中心に、「防犯訓練教室」 をボランティアでご指導され、また、少年非行防止の為に、夜回りパトロール等もなさ っています。「プロ・アクティブ・セキュリティー」というグループも立ち上げて子供達を守る為の訓練サポートのボランティアを立ち上げておられます。 田中さんのブログ「防犯・つれづれ日誌」が立ち上がりました。 田中健一様のHPページです! |
以上の思いから、このように子供達が生活をする場所であり、また、校舎の目の着くところに設置されることをお勧めしています。 |
恐ろしい事件の現実を学校防犯の基本と考え、この刺股や催涙スプレーは、いざとなったら、すぐに手に持って、暴漢に立ち向かえるように常に、子供達のそばに配置されなくてはなりません。それには、このように子供達の楽しい学舎にふさわしい姿、形にする必要がありました。 |
更に、防犯機能という一面だけではなく、この刺股には、このようにデザインポップ用の仕組みを設けてあります。長期間の常時設置になりますので、掲示塔として、または、壁面活用として、飽きの来ない変化の有る展示が出来るように、季節に合わせて、子供達の楽しいイラストや学校のイメージをデザインしたポップをPTAや先生方の手によって、制作されることをお勧めしています。 |
このように、PTAまたは先生方、子供達によって、季節に合わせたイラスト等を書かれ、ポップに貼り付けますと、刺股そのものが学校に合ったインテリアに変身します。 |
リング様や実川製作様では、この刺股を設置される学校の為に、このようにデータ入稿により、カラーレーザープリンタにより、印刷のサービスをして下さっています。なお、自分達で合板を切り抜いて頂いても結構なのですが、どうしても大変と言われる方々の為に、ポップ用の板も提供して頂いています。 |
取り外し方は、真っ直ぐに10センチほど持ち上げて、次に手前に引くと、壁の金具から取り外すことが出来るようになっています。このように子供達への配慮として、簡単に外れて、転倒するという危険を防止する為に、取り外しに二段階の動作が必要な仕組みにし、安全性を高めています。 |
すべての先生方が軽くて容易に扱えなくてはなりません。その為に、この刺股は、本格的な強度を持たせてながら、すべてアルミ合金で1.3kgの軽さに仕上げています。この軽量化によって、女性の先生方でも、楽に扱えるようになっています。 |
刺股を持つ手が前に滑ってしまっては、暴漢に対して力を入れて押さえつける力が働きません。そこで、ゴムグリップによって、手の滑りを無くし、力のロスが起きないようにしています。刃物を持った暴漢に対して、持つ手が滑って近づいてしまうということは大変、危険なことです。暴漢との距離を保って立ち向かって頂けるように、ゴムグリップの先端部分に設けたストッパ金具により、刀の鍔のように、手が滑って自分の体がゴムグリップ部分より前に行かないようにしています。 |
最近、多くの学校で設置されるようになってきました催涙スプレーも暴漢に対しては大変、大きな効果があります。一旦、このスプレーを浴びると、目が痛くて涙が出て、目を開けていられないくらいになります。それによって暴漢の活動を止めてしまうことが出来ます。刺股で立ち向かいながら、催涙スプレーを吹き付けるというものです。この催涙スプレーは、世界のトップメーカーメイスン社製で熊の撃退用にも使われている強力なものです。 |
この催涙スプレーは、飛距離、約10メートルの噴射力を持ち、遠く離れたところからでも、暴漢に対して吹き付けることが出来る為に、大変、安全で、しかも効果的です。催涙スプレーとしては、噴射時間、飛距離からも、このレベルの催涙スプレーをお勧めします。 |
しかも、暴漢に吹き付けられると、衣服にオレンジ色の粉末が付着しますので、逃走した犯人の逮捕にも効果的です。 |
せっかくの催涙スプレーも刺股と同じように倉庫などにしまっていては、何の役にも立ちません。やはり、これも職員室や倉庫でなく、すぐに取り出して使える刺股の隣に設置されるべきものです。刺股と同じく、廊下のインテリアの一部となるように、すっきりと、壁面に収まるように考えました。 |
身近に設置すると言いましても、これも子供達が簡単に取り出せるようでは困りますので、この催涙スプレーケースにはナンバー鍵が取り付けてあります。 先生方共通の番号を決めて置くことで、鍵をいちいち持っていなくても番号を合わせるだけで、扉を開くことが出来ます。管理用として、催涙スプレーの存在確認、5年ごとの交換時にお使い頂きます。 |
また、万が一の場合は、鍵を開けている余裕はありません。その時の用意として、鍵金具が割れて、扉を開くことが出来る構造にしてあります。 鍵本体をしっかりつかんで、力を入れて手前に引っ張ると、鍵の金具が割れて、扉が開き、催涙スプレーを取り出せるようになっています。 |
いざという時に、箱の中に催涙スプレーが無くなってしまっていては、何の意味もありませんので、学校の防犯管理項目に入れて頂いて、定期的に確認チェックをすることが大事です。そこで、いちいち箱を開けなくても、外部から保管ケースの中の催涙スプレーが目視出来るように、このように確認用の窓を設けています。 |
池田小学校事件を目の当たりにされ、あの可愛い子供達を思うといたたまれず、二度とあのような事件を起こさせたくないという切なる思いから、自分に出来ることからまず、やって行こうと一人で活動を始められました。 過日、区内子育て支援施設にて、吉田様が講師として、テーマ「防犯意識の向上を願って」という題で説明をされました。 その内容をご紹介します。 わが町にしなり子育てネットページへ |
3年前に大阪の小学校で、幼い児童を対象にした凶悪な事件が発生したことは皆様の記憶に新しいことと思います。年間4万件以上の侵入事件があり、弱いものをターゲットにした事件事故は後を絶たず、かえって多発する傾向にあるとも聞きます。 昨年度、近隣市で昼間刃物を持った暴漢が学校に侵入し、その時に「さすまた」が役に立ち、子どもたちを守ったという報道を目にしました。 いつ事件が起きても不思議ではない中で、警察官が到着するまで、大切な子どもたちと先生方が身の安全を守ってほしい・・・身を守る道具は無いよりあったほうが良いと思い購入を決意しました。 こんな物騒な道具は設置する必要がない事を望んでいますが、学校において誰が自分たちの子どもの安全を守ってくれるのでしょうか? |
●平成16年4月10日のNHK教育テレビ「親と子のTVスクール」 (刺股を使った防犯訓練の様子を4分の映像でご覧頂けます) ●平成16年9月22日にNHK{関西ほぉ〜」「子供達を守る」 近年、学校での子どもを狙った犯罪が続いている。 それに対応するために警備用具を取り入れる幼稚園、学校は少なくない。 今回は多くの警備用具の中でも特に注目を集めている刺股にスポットを当てて、刺股の普及 活動をする人々の声と共に、現在の子どもの安全対策について紹介されました。 ●平成17年2月24日のフジテレビ「スーパーニュース」来住小学校を紹介 ●平成17年2月25日の日本テレビ系の「情報ツウ」で紹介。 ●平成17年4月02日サンテレビで「こんにちは県警です」で来住小学校の取り組 みが紹介されました。 報道関係の皆様方には啓蒙にご協力頂きましたことを、厚くお礼申し上げます。 |
これ以上、悲惨な事件に巻き込ませたくないという思いで、学校の雰囲気を壊さずにしかも、いつ何時でも子供達や先生方の命を守る為の新しい試みとして、安全な学校作りへの思いを込めてお伝えさせて頂きました。今後、各学校で、このような事例を踏まえられまして、今、現在、多くの学校でも既に設置されている刺股や催涙スプレーを、より効果性の高いものとして頂きたく、あえて僭越では御座いますが、事例としてご紹介をさせて頂きました。
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